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爽やかだったり、鬱だったり。ええ、そううつってやつです。 苦節9年、2014年にやっと、正式に双極性障害の診断が下りました。 鬱とフラットをラピッドに繰り返して、滅多に「爽」や「軽躁」になりません。
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自閉症スペクトラム、広汎性発達障害、アスペルガー等と呼ばれるタイプの発達障害について、意味がごっちゃになっている人もいるだろうから解説することにした。

ただし、その内容というか本質が何であるかを、私ごときが語るのは避けることとし、良い書籍の紹介に留め、この投稿では単に、用語を整理するだけとしたい。

ちなみに以下の知識が得られた経緯は、身内にそのような者が多いことから、16年ほど前から色々本を読むなどして勉強してきたからだ。

さっそく用語の整理をしよう。

まず、DSM-Ⅳで使われていた【広汎性発達障害(PDD)】という言葉に取って代わって、DSM-5で正式名称に昇格した【自閉症スペクトラム(ASD)】。(ただしICDでは まだVer.が10なのでまだ前者が使われている。)

【自閉症スペクトラム】の意味は、自閉症の人や、それよりも軽度の人(自閉症に近い人から、むしろ普通に近い人まで)を広く総称するもの。

特徴というか定義は、

   A.コミュニケーションの異常(相手の立場を想像できない)
           ↑  訓練によりある程度補える

   B.興味関心の限局 常同的行動パターンの繰り返し
        (こだわり)
           ↑  成長によって目立たなくなることもあり
               その場合、健常者※にもあるオタク的興味関心へと変貌することも多い
                                          
の両方を満たすものとされている。

(※健常者という言葉は差別的なので使いたくなかったが便宜上使いました。正しくは定型発達者。)

では、以前の【広汎性発達障害(PDD)】とどう違うか。
これは、細かくいうとPDD-NOS(特定不能の広汎性発達障害)の扱いに関し諸説あるが、それを無視してしまえば、同じと言える。
(ソースはhttp://www.kiyoshi-ohta.com/ronbun/2013/20131109yosikawa.pdf

ところで、上記でいうAだけの人は、自閉症スペクトラムに似ているが、こだわりだけがない。
このタイプは、DSM-5では、【社会コミュニケーション障害】という。
しかし【自閉症スペクトラム】と【社会コミュニケーション障害】の弁別は困難な場合もある。それは、実際は自閉症スペクトラムであっても、Bの説明の所にあるように、次第にBの特徴が目立たなくなる場合もあるからだ。

尚【】内の言葉には、頭に高機能という言葉がプラスされて用いられることもある。
この場合の高機能とは、知的障害がないという意味であり、IQが70以上であることを表している。
「高機能自閉症」
「高機能自閉症スペクトラム」
「高機能広汎性発達障害」                   などである。

(「高機能自閉症スペクトラム」という言葉は用いないとする説もあるが、私はその説には論理的矛盾があると思うので、用いるということでOKだと思う。上記サイトでも用いるのを支持する内容だった。)

つまり、【高機能自閉症スペクトラム】と【高機能広汎性発達障害】は同じだと思っていい。
上に書いたAとBを両方満たして知的障害はない(IQが70以上)という意味だ。

「高機能自閉症」は、上記の中に含まれ、自閉度が強い場合を指している。

さて、私が読者として想定している方々の興味・関心は、この、
【高機能自閉症スペクトラム】=【高機能広汎性発達障害】
にあると思う。(知的障害には関心がないだろうと想定しているし、はっきりとした自閉症ではなく、アスペルガーのような軽度自閉傾向に関心をお持ちだと想定している。)

それに、知的障害ではない(IQ70以上)というよりももっと積極的に、知能が平均以上(おおむねIQ85~115の平均的知能だったり、115以上の頭の良い人だったり)のタイブに興味・関心をお持ちだと思う。

しかし、このタイプ(自閉傾向が低く一見普通に近いタイプ)を特定する名称は、残念ながら無いのである。

「え、それはアスペルガー症候群(又はアスペルガー障害)という立派な名前がついているんじゃないの?」と思う方もおありだろう。

それで正解だと言う人もいるだろうし、そうでないと言う人もいるし、そもそもアスペルガー(以下AS)という用語が無意味という考え方まで成り立ってしまう。

そうでないとはどういうことかというと、
言語性IQが高く、動作性IQの方が低い場合がASであり、逆の場合はASではないとする説だ。私もこの考え方を支持する。
従って、ASでは協調運動の異常(不得意)や不器用などの特徴が出ると私は考えている。

又、自閉症スペクトラムでは時間と共に過ぎ去る聴覚認知に苦手があり、視覚で補うのだが、ASではその特徴が弱いように思う。幼児期には、聴覚に若干の苦手や混乱があり、それが言葉の習得にもやや難をきたすものの、成長すると正常レベル内での苦手にまで追いついたり、それ以上に伸びたりするように思う。
それが言語性IQが優れるということにつながるのだと思う。

それらのせいか、ASの場合は、そうでないタイプと比べると、言葉の遅れが微妙な感じなことが多い。
幼児期の言葉が異常ながらも、発語の多さゆえ、親によっては言葉の遅れに気づかない場合もあるパターン。異常というのは、オウム返しが多かったり、3~4歳ではまだ会話が成り立たなかったりとか。5歳位では全く遅れがなくなってすっかり正常になってるとか。そういう、言葉の遅れの小ささが特徴。

以上のこと全部分かった上でなければ、軽々しくアスペルガーという言葉を使ってほしくないな。
さすがに、アスペルガータイプの人物について初めて報告した(観察して論文にまとめた)ハンス・アスペルガーの論文を読めとか、彼の論文を読んで初めてアスペルガー症候群の概念を打ち立てたローナ・ウィングの論文を読めとかまでは言わないから。(私も読んでないし。)

で、我が家の娘(高校生)、自閉症スペクトラムと診断されています。
最初は広汎性発達障害と診断されていましたが、意味が同じなのはお分かりいただけると思います。
時により、診断が取り消しになったり、またついたりする、ごく軽症。
知能の高いタイプ。それなりに勉強を頑張ったら、偏差値70の高校に入れました。決して私が教育ママで尻を叩いて勉強を重視したのではありません。だって、勉強ができるようになるより、幸せになってほしいと思うから。
生きるのが辛そうだったから、幸せになってほしいと。
常識がない面が多かったけど、適応できるようになるべく常識を身に着けさせてきました。
幼児期の発語が多く、協調運動の苦手が乳児期から15歳頃まで見られた、そう、アスペルガータイプですよ、皆さんの好きな。知能検査の結果も、動作性105位、言語性130位とそれを裏付けていますし。

で、声を大にして言いたいのですが、「アスペルガーは冗談が分からない」「言葉の裏を読めない」とか、あれ、嘘ですから。
特に教育しなくても、娘はそういうの得意ですから。

もちろん、【自閉症スペクトラム】の中には、そういう苦手を持った人の方が圧倒的に多いとは思いますよ。でも、それが苦手な人もいるし、割と普通にできる人もいる。それは、アスペルガータイプかどうかとは、関係ないんです。

そのように、アスペルガーに関する俗説が流布しているのは、ホント迷惑で困ります。
例えば論理性に優れているだけでアスペ呼ばわりとか。
独特な敏感さがあるだけでアスペ呼ばわりとか。
一芸に邁進したり職人気質だったりするだけでアスペ呼ばわりとか。

今書いているこの文章のしつこさ・くどさ・理屈っぽさから、私がすごく凝り性で、かつ、多少は緻密な側面があるのは、読んだだけで伝わると思いますが、凝り性というだけでアスペと思うような人まで出てくる始末で、本当に困りますね。

論理的な人が全員アスペなわけないでしょう?
たとえどんなに論理性に優れていたとしても、例えば小3位の子供の場合で、母親が交通事故にあってケガをしたことが判明して家で母親の帰りを待って21時にやっと病院から帰って来た母親に対する第一声として、「(お帰りなさい、)ケガ大丈夫?」という普通の台詞が出るのであれば、健常(定型発達)であって、自閉症スペクトラムではありません。つまりアスペルガーではありません。
この例は下記の書籍から引用した話で、ちょっとネタバレになっちゃいましたが。
ネタバレついでに明かしてしまうと、自閉症スペクトラムの場合は、この例で帰宅した母親に対して発する言葉は「夕飯どうしよう?」です。

更に細かい話になると、娘は、話している相手の声音から感情を読みとるのが得意。話を聴きつつ顔の表情から感情を読み取るのが苦手。
これ、視覚と聴覚を同時に使うのが苦手なんです。父親譲り。

多くの人は逆に、耳から話を聴きながら目では何か画像などを追いかける(認識する)ことができるのではないかと思います。並行作業がは苦手な人でもある程度は。

私は、視覚と聴覚を同時に使うのが苦手というのが自閉症スペクトラムの特徴ではないかと密かに思っているので、顔の表情から裏を読むのは苦手でも、口調や文脈から裏の意味を読める可能性はあるし、アスペルガーなら言語性に優れているのでその可能性は大きくなるでしょう。

尚、自閉症スペクトラムの人によく見られる感覚過敏、協調運動障害や不器用、数字への偏愛、といったものは、周辺症状であって、診断のヒントにはなっても、決め手にはなりません。これらの特徴があるからといってASDとは決めつけられません。

--------お勧めの良著--------

SB新書『自閉症スペクトラム』(著:本田秀夫)

この本では、自閉症スペクトラムとは何か、その特徴がよく分かるだけでなく、障害としての自閉症スペクトラムと、個性としての自閉症スペクトラムの両方があると書いてあり、目から鱗。副題はズバリ「10人に1人が抱える「生きづらさ」の正体」。つまり、10人に1人は自閉症スペクトラムであり、その多くは、個性(非障害)であり、一方障害に関しても配慮が大切ということです。
自分はASDなのではないか、アスペルガーなのではないかと悩む人にとても役立ちます。
身近にそれっぽい人がいる場合もとても役立ちます。
この障害をもった子供の適切な育て方も書いてあります。
まさに花丸というか、この分野の本を十数冊読んだ私にとってこれが最後でいいかもと思える、バイブル的にしたい凄い本です。
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眠剤について勉強してみました。
比較しやすいようにまとめてみました。

ソースはhttp://matome.naver.jp/odai/2134218105521053901
及び、http://www.geocities.co.jp/Bookend-Yasunari/4511/1suiminnzai.htm

見かたは、薬の名前……最高血中濃度→半減期、という順に書きました。

超短期型(寝つきが悪いのが悩みという人に)
マイスリー ……0.8h→2.3h(双極性障害等には不可)
ハルシオン……1.2h→2.9h
アモバン………0.8h→3.9h(ルネスタも同様?)

短期型(中庸な持続時間)
レンドルミン ……1.5h→7h
エバミール(ロラメット)…1-2h→10h
リスミー …………3h→10.5h

分類外(本来眠剤ではなく鎮静剤の為)
ブロムバレリル尿素-最高濃度不明→12h

中期型(中途覚醒・早朝覚醒が悩みの人の、睡眠時間を延長する為に)
ロヒプノール(サイレース)…1-2h→7-24h
ユーロジン…………5h→24h
ベンザリン…………1-2h→26h

持続時間不明(情報をお持ちの方はお寄せ下さい)
ロゼレム、ベルソムラ